油滴天目はその模様が油に浮かぶ雫のように見えることから油滴天目(ゆてきてんもく)と言います。
この模様は焼成中に釉薬の成分が分離、結晶化する窯変現象によりできるものです。
油滴天目は国宝や重要文化財にも数多くございます。
中国では近年になり油滴天目と呼ぶようになりましたが、元々は鳥である鷓鴣の模様に似ていることから鷓鴣斑に分類しており、あいまいでした。
日本で油滴天目という名前が付けられ、それが中国でも使われるようになります。
この茶碗は全体の形、高台の形、土の種類から建窯の近くにあった磁州窯で作られたものと考えられます。
油滴天目を含む天目茶碗の多くは建窯で製作をされており、そちらが有名ではございますが建窯周辺でも多く作られていました。
全体の形状は建窯のものに比べやや小さく、高台から口にかけて緩やかに開いている斗笠碗に近い形状です。
また、高台は建窯のものと比べても直径が小さく、高台自体が深く削られています。
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The pattern looks like a oil spot.
This pattern can be created by separating and crystallizing the glaze components during firing.
The color of the oil drop Tenmoku is famous for silver, but there are also brown patterns and blue patterns like this bowl.
From the overall shape, the shape of the bottom, and the type of soil, this bowl is thought to have been made in the Cizhou ware near the Jian ware.
Tenmoku tea bowls are famous for Jian ware, but they were also made in the surrounding kilns.
The overall shape is slightly smaller than that of the Jian ware, and it opens gently from the bottom to the mouth.
The bottom is smaller in diameter than the one in Jian ware and is dug deeper.
| 名称 | 油滴天目 ゆてきてんもく |
|---|---|
| 時代 | 中国・宋時代(960〜1279年) |
| 国 | 中国 |
| 地域・窯 | 磁州窯 |
| 寸法 | 高5.5cm、口径11.5cm、高台径2.5cm |
| 分類 | 陶磁器 |
| 釉薬 | 鉄釉・黒釉 |
| 所有者 | WD Collection |
| 管理番号 | 000015 |
| Title | Tenmoku Tea Bowl with “Oil-Spot” |
|---|---|
| Period | Song dynasty (960–1279) |
| Culture | China |
| Area/Kiln | Cizhou ware |
| Dimensions | H. 2 3/16 in. ; Diam. 4 9/16 in. ; Diam. of foot 1 in. |
| Classification | Ceramics |
| Glaze | Iron Glaze(Black) |
| owner | WD Collection |
| Number | 000015 |
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